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図解でわかる

VPNあり・なしで何が変わる?図解で比較

VPNあり・なしで通信内容・現在地・公衆Wi-Fiの安全性・地域制限・追跡がどう変わるかを、図解と比較表で具体的に解説。自分にVPNが必要かどうかの判断材料が分かります。

監修: VPN選び.jp 編集部

VPNあり・なしで何が変わる?図解で比較 の図解
図:VPNあり・なしで何が変わる?図解で比較

「VPNって、結局あるとないとで何が違うの?」――比較サイトを見ていると暗号化だの匿名化だの言葉は出てくるけれど、自分の生活で具体的に何がどう変わるのかは、案外イメージしづらいものだと思います。編集部に届く質問でも、いちばん根っこにあるのが、たぶんこれです。

そこでこのページでは、難しい仕組みの話はいったん脇に置いて、「VPNなしの今」と「VPNありの状態」で、見え方や安全性が具体的にどう変わるのかを並べて比べていきます。上のほうにある図とあわせて読んでもらうと、ビフォー・アフターがつかみやすいはずです。

まず、ざっくり全体像から

VPNは、ものすごく単純化して言ってしまうと「自分の通信を一本の専用トンネルに通す」道具です。トンネルに入っていない状態(VPNなし)では、通信の中身も、自分がどこから繋いでいるかも、外から見えてしまう場面があります。トンネルに入った状態(VPNあり)では、中身は暗号化されて読めなくなり、出口はVPNサーバーの場所にすり替わります。

ここから先は、その「見え方の違い」を観点ごとに分けて、一つずつ比べていきます。仕組みそのものをもっと知りたい方はVPNの仕組みをやさしく解説のほうが詳しいので、そちらもどうぞ。

観点①:通信の中身が読めるか、読めないか

VPNなしの状態だと、あなたとサイトのあいだを流れるデータは、経路の途中にいる人から覗ける余地が残ります。とくにhttpsで守られていない通信や、メールアプリの一部の設定、古いアプリの通信などは、中身がそのまま流れてしまうことがあります。

VPNありなら、この通信はまるごと暗号化されます。仮に途中で誰かがパケットを拾っても、見えるのは意味をなさない文字列の羅列だけ。「何を見ているか」「何を入力したか」が、第三者には判別できなくなります。これがいちばん分かりやすい違いです。

少し補足しておくと、最近のサイトの多くはhttps化されていて、その範囲では中身も暗号化されています。なので「VPNなし=全部丸見え」というわけではありません。ただ、httpsで守られるのはあくまで通信の中身であって、「どのサイトに繋いだか」という接続先の情報や、httpsに対応していない一部の通信までは隠してくれません。VPNはそこをまとめてトンネルで覆う、というイメージです。上の図の「なし」側で線がむき出しになり、「あり」側で筒に包まれているのは、ちょうどこの違いを表しています。

観点②:あなたの現在地(IPアドレス)

ここはVPNの効果がいちばんはっきり出るところです。

VPNなしのとき、アクセス先のサイトには、あなたが契約しているプロバイダ由来のIPアドレスがそのまま伝わります。IPアドレスからは、おおよその地域や利用しているプロバイダが推測できますし、サイト側はそれを使ってあなたを識別したり、地域ごとに表示を変えたりできます。

VPNありにすると、サイトから見えるのはVPNサーバーのIPアドレスに置きかわります。東京のサーバーに繋げば「東京から来た誰か」、ロサンゼルスのサーバーに繋げば「ロサンゼルスから来た誰か」になる、というイメージです。あなた本来の現在地は、表からは隠れます。

実は、このIPの置きかわりは、あとで紹介する「自分の目で確かめる手順」で簡単に体験できます。VPNをOFFにしてIP確認サイトを開き、次にVPNをONにして同じページを読み直すと、表示される地域がガラッと変わる。文章で「IPが隠れます」と読むより、一度自分で見たほうが、なるほどこういうことか、と腑に落ちると思います。

見られる項目 VPNなし VPNあり
通信の中身 環境次第で読まれうる 暗号化されて読めない
IPアドレス 自分の本当のIP VPNサーバーのIP
おおよその現在地 推測されやすい サーバーの場所に置換
公衆Wi-Fiでの覗き見 リスクあり 防ぎやすい
ISPによる通信の把握 把握されうる 中身は見えにくい

表にすると差は一目瞭然なんですが、実際に効いてくるのは次に挙げるような具体的な場面です。

観点③:カフェやホテルのWi-Fiでの安全性

無料で使える公衆Wi-Fiは便利な反面、誰が同じネットワークに繋いでいるか分かりません。VPNなしのまま使うと、同じWi-Fiにいる誰かに通信を覗かれたり、本物そっくりの偽アクセスポイント(野良Wi-Fi)に誘導されたりするリスクがあります。

VPNありだと、通信そのものが暗号化されているので、たとえ同じネットワークに悪意のある人がいても、中身を読み取られにくくなります。実際、私自身もホテルのロビーWi-Fiでネットバンキングを開くときは、必ずVPNをONにしてから、という習慣がついています。このあたりの危険性は無料Wi-Fiは危険?で具体的に掘り下げているので、外でよく繋ぐ方は読んでおくと安心です。

ちなみに、「外で繋ぐときだけONにすればいい」と考えがちなんですが、ここには落とし穴があります。ON忘れの一瞬がいちばん危ないという話で、これはVPNは常時ONにすべき?のほうで詳しく書いています。

観点④:地域制限・配信サービスの見え方

動画配信や一部のWebサービスは、アクセス元の国や地域によって、見られるもの・見られないものを切り替えています。VPNなしだと、あなたがいる場所の「ご当地ルール」がそのまま適用されます。

VPNありの場合、接続するサーバーの国に応じて、サービス側からは「その国からのアクセス」として扱われます。海外に出たときに、いつも使っている日本のサービスが急に開けなくなった――というケースで、日本サーバーに繋いで解決する、というのが典型的な使い方です。海外滞在時の事情は海外から日本のサービスを使うにまとめてあります。

具体的なシーンで言うと、出張で数日だけ海外のホテルに滞在したとき、ふだん見ている国内の動画配信を開いたら「お住まいの地域では再生できません」と弾かれた、という経験をした方は多いはずです。こういう場面で日本サーバーに繋ぎ直すと、サービス側からは日本からのアクセスとして扱われ、また見られるようになる、という流れです。

ただ、配信サービス側の規約や仕様は変わることもあるので、「必ずどこでも見られる」とまでは言い切れません。ここはケースによる、という前提で考えておくのが現実的です。逆に言えば、VPNを地域制限の回避だけが目的の道具だと思い込むと、肩透かしを食らうこともある、ということでもあります。

観点⑤:プロバイダ(ISP)による通信の把握

あなたがどのサイトに繋いでいるか、どれくらいの通信量を使っているか――こうした情報は、契約しているプロバイダ側ではある程度見えています。VPNなしだと、この「どこに繋いでいるか」がプロバイダから把握されやすい状態です。

VPNありにすると、プロバイダから見えるのは「VPNサーバーと暗号化通信している」というところまでで、その先で何を見ているかは読み取りにくくなります。一部の環境でかかる特定通信の速度制限を回避できることもありますが、これはVPN自体の速度とのトレードオフになる面もあるので、過度な期待は禁物です。速度まわりが気になる方はVPNで速くなる・遅くなるの境目もどうぞ。

観点⑥:オンライン上の追跡・トラッキング

Web上では、IPアドレスやさまざまな手がかりを組み合わせて、あなたの行動が追跡されています。広告がやけに自分好みに表示されるのは、この追跡の結果でもあります。

VPNなしだと、本来のIPが追跡の手がかりとして使われます。VPNありなら、IPがサーバーのものに置きかわるため、IPを軸にした追跡は外れやすくなります。とはいえ、追跡の手口はIPだけではありません。CookieやブラウザのフィンガープリントはVPNでは消えないので、「VPNを入れれば完全に匿名」とまでは言えない、というのは正直なところお伝えしておきたい点です。VPNは追跡対策の一部、くらいの理解がちょうどいいと思います。

結局、自分はどっちが必要なのか

ここまで6つの観点で比べてきましたが、全部の人にVPNが必須、というわけではありません。家のWi-Fiしか使わず、海外にも行かず、配信の制限も気にしない――そういう生活なら、VPNなしでも大きな不便はないかもしれません。

逆に、外でWi-Fiをよく使う、出張や旅行で海外に行く、複数端末で安全に通信したい、といった条件が一つでも当てはまるなら、VPNありのメリットは体感としてはっきり出てきます。整理すると、判断の目安はこのあたりです。

  • 外出先のWi-Fiに繋ぐ機会がある:覗き見対策としてVPNありが安心
  • 海外に行く・住む予定がある:日本のサービスを使い続けるのに役立つ
  • 自宅Wi-Fiしか使わず海外も無縁:必須ではなく、好みで判断してよい
  • 追跡や広告のしつこさが気になる:VPNは一部に効くが、過信は禁物

自分がどれに近いか迷ったら、3つの質問で分かる無料診断で当ててみてください。いくつか答えるだけで、状況に合うかどうかがざっくりつかめます。

選び方そのものを知りたくなったらVPNの選び方5つのポイント、まず安全に試したいなら初心者向けVPNランキングが入口として分かりやすいと思います。あり・なしの違いがイメージできたなら、次の一歩はそう難しくありません。

VPNあり・なしの違いを自分の目で確かめる手順 所要時間の目安:約5分

  1. 1
    VPNをOFFにしてIP確認サイトを開く

    VPNを切った状態で、ブラウザから「確認くん」やIP確認サイトを開きます。表示されたIPアドレスと推定地域を、メモかスクリーンショットで控えておきます。

  2. 2
    今のIPと推定地域を確認する

    VPNなしの状態では、契約プロバイダ由来のIPと、おおよその現在地が表示されているはずです。これが「外から見えているあなたの場所」です。

  3. 3
    VPNアプリを起動してONにする

    VPNアプリを開き、まずは日本の近いサーバーに接続します。接続が完了し「保護されています」などの表示になったことを確認します。

  4. 4
    同じIP確認サイトを再読み込みする

    先ほどのIP確認サイトをもう一度読み込みます。IPアドレスと推定地域が、VPNサーバーのものに変わっていれば、現在地が置きかわった証拠です。

  5. 5
    海外サーバーに繋いで変化を比べる

    今度は米国などの海外サーバーに切り替えて再読み込みします。表示される国が変わるのを見ると、あり・なしの違いが体感として腑に落ちます。

よくある質問

Q VPNなしだと、具体的に何が一番危ないですか?
Q VPNを入れると、現在地は完全に隠れますか?
Q VPNありにすれば、ネット上で完全に匿名になれますか?
Q 通信が暗号化されると、速度は落ちますか?
Q VPNありとなし、結局どちらが自分に必要か分かりません。

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